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考える技術を身につけるための1冊「知的複眼思考法」

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知的複眼思考法 誰でも持っている創造力のスイッチ (講談社+α文庫)

知的複眼思考法 誰でも持っている創造力のスイッチ (講談社+α文庫)

 

 内容(「BOOK」データベースより)
常識にとらわれた単眼思考を行っていては、いつまでたっても「自分の頭で考える」ことはできない。自分自身の視点からものごとを多角的に捉えて考え抜く―それが知的複眼思考法だ。情報を正確に読みとる力。ものごとの筋道を追う力。受け取った情報をもとに自分の論理をきちんと組み立てられる力。こうした基本的な考える力を基礎にしてこそ、自分の頭で考えていくことができる。全国3万人の大学生が選んだ日本のベストティーチャーによる思考法の真髄。


 テレビやネットから流れてくる情報。
 特にわかりやすくてインパクトがあってセンセーショナルな話題には捉えどころのない違和感を感じることが少なくない。

 ワイドショーでくりかえし流される映像。
 視聴者の声を代弁しているかのようにコメンテーターがもっともらしいことを言う。
 そうやってコンパクトにパッケージして届けられる意見や結論は本来ならば自分で考えてたどりつかなければならないもののはずだ。

 だけど、一方で、この「考える」ということ自体、それがどういうことなのか曖昧にしか捉えていなかったことに気づく。
 およそ、どんなおこないにも、それなりの手順や方法があるものだ。ところが、「考える」ことについてはその技術についてはだれも問題にしようとしない。少なくとも、料理、水泳、テニスのようには。にもかかわらず、「自分の頭で考えることは大切だ」という言説だけが一人歩きしている。

 本書「知的複眼思考法」は”ものごとを自分の頭で考える”ための手引きだ。
 ひとつの問題を多面的に捉え、常識にとらわれない柔軟な思考ができるよう書かれている。

 

この本を通じて私が提唱してきた「複眼的思考法」とは、ものごとを一面的にとらえるのではなく、その複雑さを複数の視点から把握することを主眼にしています。そして、そうした視点に立って、「常識的」なものの見かたにとどまらない、いい換えれば、思考停止に陥らないで、考えることの継続・連鎖を生み出すような、思考の運動を呼び起こそうというのです。


 よい答えにたどりつくには、よい問いを立てることができなければならない。
 本書は多くの事例を具体的に挙げながら、自身で思考するためのポイントを解説している。
 複眼的思考法の具体的な手順を一部分だけみてみよう。

いったん立ち止まって、もう一度、ひとつの間いを二つに分けてみるということをしてみてください。ポイントは、ものごとを構成している二つ以上)の要素に目を向けることです。二つの側面を持つ現象であれぱ、それぞれを問題にする視点を得ることによって、ひとつの対象だけを見ていたときとは違う新しい問いを発見できるはずです。

 

●ポイント●
1 自の前の問題(事象)は、どのような要因(要素)の複合かを考える(=分解)。
2 それぞれの要因の聞にはどのような関係があるのかを考える(=相互作用の抽出)。
3 そうした要因の複合の中で、問題としていることがらがどのような位置を占めているのかを考える(=全体の文脈への位置づけ)。

 
 解説はより深く多面的に展開されていく。
 それは、表面的なハウトゥではなく、自分の頭で考え抜くための手がかりとなるだろう。

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